政府調達の「安ければ得」という罠
代理サービスの政府調達では「安い者を選ぶ」ことが常態化しがちでしたが、低価格受注のあと品質が担保されないという課題がありました。中国の国家知識産権局(CNIPA)と財政部が連名で発出した「特許・商標代理サービス政府調達需要標準(試行)」は、需要側からこの構図を転換します。価格要因の配分を10%〜15%に抑え、「価格競い」から「品質競い」へと促すものです。
1. なぜ標準が作られたか
知財代理は知財サービス業の核心かつ基礎的業務である。中国の特許代理機構は6千超、商標代理機構は4.1万超に達し、国内の特許・商標出願の代理率は約9割。一方で低価格競争や需要の不精確、価格本位の評価などが政府調達の質・効率を制約していた。本標準は国務院弁公庁の「特許事業化推進キャンペーン(2023—2025)」の「質本位の特許代理などの入札メカニズム構築」を落实し、2024年12月26日に発出された。
2. 基本方針:「一つの导向、三つの標準」
質本位
適正価格で良質を:代理料の価格要因配分を総点の10%〜15%とし、「価格」から「品質」へと転換する。
精緻化で良質を:サービス種別・重要度・期限に応じて内容と品質要求を分類し、履行検収を強化する。
三つの標準
サービス内容・品質基準、機構・人員要件、履行評価参考基準。
3. 標準の七部構成
利用説明、調達項目、サービス内容・品質基準、代理機構・人員要件、商務要件、落实すべき政府調達政策、履行評価参考基準を含む。
サービス内容・品質:適法・効率・秘密保持・利益相反・文書管理・苦情処理などの総論的要求と、各サービス種別の内容・品質・文書・期限を一覧で明記。
機構・人員要件:資格・信用等級・能力・安定性から要求し、チーム責任者・特許代理士・商標代理従事者・フロー担当に経験・信用・言語能力を求める。
履行評価:信用等級・人員安定性、サービス品質、サービス体験の三側面から評価。権利付与率・棄却率・取り下げ扱い率・無効宣告成功率などのデータ指標を含む。
4. 調達側と代理機構の押さえ
調達側:需要の精緻化、検収の厳格化、評価のデータ化により、「良質適価」で真に革新成果を守る代理サービスを選ぶ。
代理機構:「安値競い」から「品質+チーム」へ転換し、信用等級とサービスデータを蓄積して専門力で案件を勝ち取る。
よくある質問
Q:代理料の価格配分はなぜ10%〜15%か?
A:調達を「価格本位」から質本位へ転換し、適正価格で良質を担保し、低価格・低品質を防ぐため。
Q:標準の適用対象は?
A:財政資金を用いた特許・商標代理サービスの政府調達案件。実情に応じ内容・指標を調整可能。
Q:履行評価はどの指標を見るか?
A:機構・人員の信用・安定性、サービス品質、サービス体験。権利付与率・棄却率・取り下げ扱い率・無効宣告成功率などのデータ指標を含む。
Q:代理機構はどう対応すべきか?
A:チームの資格・安定性を強化し、サービスデータの実績を高め、「良質適価」で政府調達案件を勝ち取る。
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本記事は中華人民共和国(中国)の知的財産権制度を紹介するものであり、詳細は最新の公式規定に準拠します。一般的な情報提供を目的とし、公式解釈や法律助言を構成するものではありません。
出典:中国の国家知識産権局(CNIPA)・財政部「特許・商標代理サービス政府調達需要標準(試行)」解読(2025-01-17)。原文:CNIPA。
